ホーム > 情報通信 >【49号】個人の負担がどう変わるのか?

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どこの医療機関にかかっても同じ保険診療で
あれば、かかる費用も同じだと思っている人が
多いようですが実は施設の規模等で異なります。
今回は医療機関における費用についてです。

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個人の負担がどう変わるのか?

◎実例をみてみましょう、ここでは個人負担額3割で計算しています◎
大学病院に半月毎に通って処方箋をもらい、月1回は尿と血液の検査も受けていたAさんが自宅近くの診療所を紹介してもらったら医療費が大学病院では1,389円だったのに診療所では3,327円と2.4倍になった。

外来の医療費はおおまかに、診療基本料、指導管理料、検査・治療料、薬代を積み上げてはじく。再診患者の場合、診てもらう度に必ずかかる"再診料"が診療基本料にあたる。これは200床以上の大病院が最も安く、診療所が最も高い。

診療所の再診料は1,250円+継続管理料50円だが、大病院の再診料にあたる外来診療料は720円で継続管理の上乗せもなく、大病院にだけ適用される外来診療料には簡単な検査・切り傷等の軽度の処置の料金を含んでいる。

Aさんは大学病院では尿・血液検査料が外来診療料に含まれていたが、診療所ではこれらが診療報酬に280円+270円=550円上乗せされた。

一番大きいのが治療計画を立てて食事や運動等の具体的指導をしたとして特定疾患療養指導料2,250円が月2回加算された事。これは高血圧症や糖尿病、喘息等の慢性疾患の患者に対する料金で同様な指導をしても200床以上の病院ではかからない。こうした費用を足してみると診療所の一ヶ月分の診療報酬は11,090円となり大病院の4,630円の2.4倍になる。又高血圧症、糖尿病、高脂血症の患者については食事等の生活習慣の指導料と検査料、処方箋料等まとめて一定価格とする包括払い方式もあり、診療所と中小病院が利用できる。この結果生活習慣病の患者の医療費は一物一価どころか一物六価にもなる。

初診料そのものは診療所の2,740円の3割の822円に対し病院は2,550円の3割の765円とやや安い。しかし大病院では中小病院の紹介状がないと初診時特定療養費が追加料金として求められる事が多い。この追加料金は200床以上の病院が設定でき、料金は1,000円から5,000円とまちまち。仮に5,000円の追加料金をとる大病院に行くと初診の自己負担は5,765円。200床未満の病院なら765円、診療所では822円。しかし紹介状をもらうにも、患者は診療所で診療情報提供料870円を支払いさらに紹介先病院でも紹介患者加算として120円から1,200円を支払う必要がある。

こうみると金額的には初診は診療所や中小病院が安く、再診が続くようなら大病院が安いと言えそうだが、医療機関を選ぶ時は費用だけでなく、症状の緊急度や診療の質等と合わせて総合判断する必要がある。

2005年6月19日(日)日経新聞より

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